天干合が五組、六合が六組、三合が四組、冲が六組…表を何度覚えても翌日には 薄れます。ところが命式を読む人の多くは、これを暗記していません。その必要が ないからです。
この記事が投げかける問いはひとつです。なぜよりによってその組み合わせなのか — 子と午は冲なのに、 寅午戌はなぜ三合なのでしょうか?答えは記事の最後で返します。まずは紙に円を ひとつ描いてみましょう。
今日の問い
合と冲は、暗記しないと使えないのでしょうか?
十二支を順に円の上へ置くと、合と冲は目録ではなく位置から出てくる結果になります。覚えるより描くほうが、ずっと長く残ります。

円をひとつ描けば終わります
結論から言えば、十二支を時計回りに円へ置くだけです。子を12時に置き、丑・寅・卯…と順に30度ずつ 回すだけです。この一枚がこの記事のすべてです。地支どうしの関係 — 冲・三合・方合・六合 — はすべてこの円の上の位置から出てきます。 (天干合と刑・破・害は円の外の話なので、あとで別に扱います。)
まず冲です。円を横切る点線が六本見えるはずです。冲とはちょうど向かい合う位置どうしのことです。子午・丑未・寅申・ 卯酉・辰戌・巳亥 — 六組すべてが直径です。覚えたのではなく、絵から読んだ だけです。
冲 — 向かい合う座
冲は凶とだけ教わることが多いのですが、円の上で見ると性格が違って読めます。 向かい合うということはいちばん遠い座という意味であり、 同時に互いを正面から見ているという意味でもあります。 だから冲は壊すことであると同時に開くことです。塞がっていた 座を揺らして動かす作用として見ます。
子 ↔ 午
水と火が正面から向かい合う
丑 ↔ 未
同じ土どうしで向きが分かれる
寅 ↔ 申
伸びる力と収める力
卯 ↔ 酉
育つ木目と整えられる木目
辰 ↔ 戌
湿った土と乾いた土
巳 ↔ 亥
広がる火と集まる水
三合 — 円を三等分すると出てくる組
同じ円で、今度は正三角形を探します。十二の座を三つ飛ばしで 結ぶのです。そうして出てくる四つの三角形が、そのまま三合です。
三合は三つの地支が集まってひとつの五行に合化すると見ます。 どの五行になるかは三つの頂点のうち気がもっとも盛んな座、すなわち旺支が 決めます。子が入る申子辰は水、卯が入る亥卯未は木、という具合です。
旺支 子 · 合化 水
申子辰
集めて染み込む流れ
旺支 卯 · 合化 木
亥卯未
外へ伸びていく成長
旺支 午 · 合化 火
寅午戌
広がり、現す熱
旺支 酉 · 合化 金
巳酉丑
固め、整える結実
三字が揃わず二字だけのときは半合として見ます。このとき、 旺支を含むほうをより強く見るのが一般的です。
方合と六合 — 隣り合う三つ、そして鏡
方合はもっと単純です。円の上で隣り合う三つの字がひと組になります。寅卯辰は春であり東、巳午未は夏であり南 — 季節がそのまま 方位であり、その三つが並んでいるので自然にひとかたまりとして見ます。
六合は少し違う形をしています。子丑・寅亥・卯戌・辰酉・巳申・ 午未の六組ですが、これは向かい合いでも三角形でもありません。ところが円の上に 描いてみると規則が現れます — 子と丑のあいだを通る軸を基準に鏡のように折ると、六組がぴたりと重なります。
この円は現代的な可視化です
断っておくことがあります。古典が「円を描いて角度で見よ」と説明したわけでは ありません。この図は、すでに定まっている十二支の方位・季節の配当を今日の読者が一目で見られるように置き換えたものです。 ただし置き換えてみると、角度の関係そのものはそのまま確認できます — 冲は向かい合い、三合は三等分、六合の六組は鏡の軸を基準に重なります。
天干合 — 五組と合化
ここまでが地支の話で、天干にも合があります。天干合は五組で、 合が成ると新しい五行が生まれると見ます。これを合化と呼びます。 ただし合化は条件が揃って初めて成立すると見られ、その条件については流派により 見解が分かれます。
甲己合 合化 土
乙庚合 合化 金
丙辛合 合化 水
丁壬合 合化 木
戊癸合 合化 火
天干合は日干においてのみ成立するものではありません。命式の四つの天干のどこであれ、二つの字が 揃っていれば成立します — 柱が隣り合っている必要はありません(近いほど作用を 強く見る、という程度の差です)。ただ日干にかかる合は「自分自身」が 結ばれる座なので、解釈でより大きく扱われるというだけです。
残りの三つ — 刑・破・害
合冲刑破害とまとめて呼ばれる五つのうち、刑・破・害は円の幾何できれいに 割り切れません。組み合わせの数も多く、解釈も分かれます。ここではそれぞれが 何を指すのかだけを整理し、組み合わせごとの詳細は専用の記事に譲ります。
刑
互いに削り合う関係
近くにありながら、互いの角を削り合う座です。よく挙げられる例が寅巳申の三字が揃うときで、三つが押し合い引き合って物事が滑らかに進まない場面として読みます。
破
ずれて壊れる関係
結びついていたものがずれて割れる座です。子酉破のように、うまく回っていた流れに亀裂が入り、計画を組み直すことになる場面として読みます。
害
割り込む関係
二つのあいだの合を第三者が邪魔する座です。丑午害のように、直接ぶつかりはしないのに噛み合わず、わだかまりが溜まっていく場面に当てます。
この三つの組み合わせを一つずつ挙げた整理は刑・破・害の深掘りガイドにあります。五行そのものの相生・相剋が曖昧なら五行ガイドを、 天干と地支が何かから見直したいなら天干・地支の基礎を先にご覧ください。
一枚にまとめると
| 関係 | 円の上での位置 | 一行でいうと |
|---|---|---|
| 冲 | ちょうど向かい合う(六組) | ぶつかって開く |
| 三合 | 円を三等分した正三角形(四組) | 旺支の五行にまとまる |
| 方合 | 隣り合う三つの座(四組) | 同じ季節・方位で結ばれる |
| 六合 | 子丑の軸を基準にした鏡の対称(六組) | 対として結ばれる |
| 天干合 | 天干の五組(円とは別) | 結ばれて新しい五行になる |
この記事を作りながら実際に確かめたこと
円のフレーミングを使うと決めてから、本当に六組すべてが対称なのかを確かめる ことから始めました。冲と三合はすぐに合いました。冲は二つの地支の角度差が すべて180度で、三合の四組はすべて間隔が120度ずつでした。
詰まったのは六合でした。向かい合いでも三角形でもないので、最初は「六合だけ 例外」と書くつもりでした。ところが六組の角度をそれぞれ足してみると、子丑が 30度、寅亥が390度、卯戌が390度…すべて30度で同じでした(360度を超えたら 一周分を引いて見ます)。角度の和が一定だということは、ひとつの軸を基準に 鏡の対称だという意味です。例外ではなく同じ規則の別の顔であり、だからこそ 「座がそのまま規則」というこの記事の軸を、六合まで通すことができました。
180°
冲 — 向かい合う角度
120°
三合 — 三等分の間隔
30°
六合 — 角度の和(一定)
一文でまとめると
合と冲は暗記すべき目録ではなく、十二の字を円に置いたときに座から出てくる規則です。 子午が冲なのは向かい合うからであり、寅午戌が三合なのは円を三等分するから です。

自分の命式で探してみる
あとは自分の八字です。Mystic Universe の四柱推命鑑定で命式を開けば四柱の 天干・地支が並びますので、上の円を思い浮かべながら、向かい合う組があるか、 三等分の座に字が集まっているかを直接確かめてみてください。
二人のあいだの合・冲を見たい場合は別の話になります — 座によって意味が 変わる部分は四柱推命の相性ガイドで別に扱いました。
結果を見るときに自分へ問いかける質問を二つ残します。ひとつめ、自分の命式に向かい合う組(冲)があるなら、それはどの柱にかかって いるか。ふたつめ、三合や方合でまとまった五行があるなら、 その気は自分の盤で余っている側か、足りない側か。
出典と制作ノート
天干合の五組とそれぞれの合化五行(甲己合土・乙庚合金・丙辛合水・丁壬合木・ 戊癸合火)は、日干中心の命理体系を整理した『淵海子平』系統の文献に伝わる内容です。この書は南宋の徐大升の編著と伝えられるものの、 著者と成立過程には異説があるため、「誰が創始した」とは断定していません。
現代の研究としては、KCI 収録の学術論文二編を参照しました。李在承「命理学に おける合冲による地支の合力の差の研究」(『人文社会21』12巻6号、2021)は地支の 合冲と合力の変化を扱っており、この記事で半合の強さを断定せず 「〜と見る」と記した根拠になっています。「命理学の天干合冲理論の活用に関する 考察」は天干合による合化の成立・不成立の類型を分類しており、 合化が条件によって分かれると書いた箇所はこれに依拠しています。
本文で用いた円の図は、すでに定まっている十二支の方位・季節の配当を座標に置き換えたものです。執筆にあたり十二支を30度間隔で置き、冲六組の 角度差、三合四組の間隔、六合六組の角度の和をそれぞれ計算し、伝わる目録と 一致するか照合しました。図の円上の座標も手で置かず、その角度から計算して 描いています。合化の成立条件や半合の強さのように流派で見解が分かれる項目は 断定せず「〜と見る」と記しました。
この記事は伝統哲学に基づく解釈体系を紹介するコンテンツです。特定の出来事や 結果を予測したり保証したりするものではありません。
よくある質問
Q.冲があれば悪い命式ですか?▾
いいえ。冲は凶ではなく「ずれ・開き」という関係の性質です。円の上でちょうど向かい合う位置どうしなので、いちばん遠いと同時に互いを正面から見ています。塞がっていた座を揺らして動かす作用としても読みます。
Q.合になれば必ず良いのですか?▾
いいえ。合は「結び」なので楽に働くこともあれば、結ばれたことで本来の役割を果たせなくなることもあります。合の数を数えて良し悪しを判定する読み方はしません。
Q.三合が二字だけのときはどう見ますか?▾
半合として見ます。三合は円を三等分した正三角形ですが、そのうち二つの座だけが埋まった状態です。このとき三つの頂点のうち気がもっとも盛んな旺支を含むほうを、より強く見るのが一般的です。
Q.刑・破・害がこの記事に詳しくないのはなぜですか?▾
この三つは円の幾何できれいに割り切れず、組み合わせの数も多く、解釈も分かれます。この記事ではそれぞれが何を指すかまでを整理し、組み合わせごとの解説は専用の深掘りガイドに譲りました。
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本コンテンツは娯楽目的で提供され、専門家への相談に代わるものではありません。
